ポリゴン、7月1日にBhilaiハードフォークを実施へ:バイナンスが入出金一時停止で対応
Layer 2 ブロックチェーン「Polygon(ポリゴン)」は、2025年7月1日に予定されているネットワークアップグレード「Bhilaiハードフォーク」に向けて準備を進めています。これに対応するため、大手暗号資産取引所Binance(バイナンス)は、同日16:10(米東部時間)よりPolygonネットワークにおける入出金サービスを一時的に停止すると公式発表しました。なお、Polygonトークンの取引はこの期間中も継続されます。
アップグレードは停止開始から約1時間後、ブロック高73,440,256にて実施される予定です。Binanceによると、今回の技術的な対応はすべて取引所側で行われるため、ユーザー側での対応は不要とのこと。ただし、POLトークンの入金を予定しているユーザーには、事前に入金を完了するよう呼びかけています。
Polygonの今回のハードフォークでは、ネットワークのコアコンポーネントである「Borノード」のバージョンをv2.1.1にアップグレードします。このアップデートにより、ネットワーク性能の向上と、PIP-60と呼ばれるプロトコル改善提案のサポートが実現されます。
Polygon共同創設者兼CEOのSandeep Nailwal氏は、「今回のアップグレードにより、Polygon PoSチェーンの処理能力が1秒あたり約1,000トランザクション(TPS)に向上し、最終確定時間も5秒未満になる見込みです」と述べました。さらに、10月には処理能力を5,000 TPS、最終確定時間1秒にまで高める追加アップグレードも計画されています。
Borノードを運用するバリデーターは、ソフトウェアのアップデートとともにガスリミットを4,500万に引き上げるなど、設定変更も必要になります。この変更は、今後のネットワーク成長を支える重要な要素とされています。
このハードフォークは、Polygonが掲げるスケーラビリティとガバナンスの向上に向けた広範な取り組みの一環です。さらに、POLトークンという新しい標準の導入により、ユーザーと開発者の双方にとってより効率的で柔軟なエコシステムの構築を目指しています。